16.横並びに見る日本人の意識構造(829字)
先日、高校の社会科で必修科目であるにも拘らず、学校側が虚偽の履修計画書を作成して管轄の教育委員会へ提出し、生徒に履修させずにいた事件が発覚しました。
その後、相次いで履修漏れが明るみに出て来たことを重く見た文部科学省が通達を出して集計したところ、出るわ、出るわ、芋づる式に全国各地から何と540校(全国高校設置数の1割相当)が履修漏れを起こしていたがことがわかりました。
このことからも未だに「みんなで渡れば怖くない」式の不正行為が公然と行なわれていることを知り、とても残念な思いがしました。
これは、後を絶たない公共工事を中心とする談合事件(最近厳しい摘発を受けています)の問題と本質は同じものに思えています。
今日は、事件が起きてしまった原因ではなく、何故起きてしまうのかに焦点を絞って考えてみたいと思います。
誰かが嘘の計画(カリキュラム担当者)を作り、仮に内部で承認(学校長)されたとしても、外部や第三者(教育委員会)が客観的に評価して、これはおかしい、不正であるという意見を述べるような仕組みが整備されていれば、不正や違法行為はある程度は防ぐことができます。この際、書類審査だけではなく、実際の立会い検査が必要となります。
これは企業会計、すなわち上場企業の会計(法定)監査等で採用されている考え方です。
それでも、犯行がエスカレートして巧妙になり、客観的立場の人まで巻き添えにしてしまうと、米国のエンロン、ワールドコム、日本のカネボウ事件のように会計士まで不正に加担し、全く牽制機能が働かなくなってしまいます。
私たちの意識構造と言うより、人間が持っている弱さは簡単には変えられないものがあります。そのため、制度や仕組みを変えて行くしか、これらの事件を防ぐ手立てはないのだと思います。最近、日本のビジネス界でも「内部統制」というキーワードが大流行しています。しかし、こうして、関連する法律や条令が増えて行ってしまうのです。
参考:http://www.asahi.com/edu/news/TKY200611010184.html

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